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散文

谢谢你,上海

2024.05.31



「上海どうだった?」


どこに行ってもそう聞いてもらえることが多くて、自問自答する機会が多い1週間だった。

結論、上海はなんだか懐かしい人情味がある東京、という感じだった。

中国語独特のアタックの強い中国語も、数言話せばあっという間に優しさに包まれていくことから、外ものである自分への愛のあるハードルのようにも感じられた。

美味しかったのは角煮と北京ダック。
とにかく脂使いがやばい。
奥にある深みとコクはしっかりと残しつつ、上っ面にあるくどい脂はカラッと飛ばされている。
身が締まっているのに柔らかく料理された角煮には容赦なく八角などの香辛料が絡められ、北京ダックに添えられた野菜の水分量はこの上なく絶妙だった。



さらに、感動したのはコンビニで売っていたお茶である。
コンビニで、ペットボトルで売られていたお茶の香りの高さにひれ伏してしまった。
水のパッケージの豊かさにも体温が上がる。
あまりに素晴らしすぎて、お土産はほとんどコンビニでであったものばかりだ。
海外に住んでいる友達が日本に来た時、「お土産でハイチュウを買う」とか「どうしてもグミが買いたい」とかいう友人を怪訝に思ったことがあったのだが、なんだか全く同じことをしてしまったようだ。


上海は、思っていたより心地よく、面白くて美味しい街だった。

旅行でもまた行きたいな、と思う。

今週末は京都だ。
楽しい時間を過ごせたらな、と思う。

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